プジョー世界販売、日本は7.5%増とプラスを維持 2019年
プジョー(Peugeot)は1月16日、2019年の世界新車販売の結果を発表した。総販売台数は145万6463台。前年比は8.8%減と、6年ぶりに前年実績を下回った。
2019年の市場別実績では、欧州が119万8579台を販売した。前年比は2.7%減と、7年ぶりに前年実績を割り込んだ。そんな中、市場シェアは、イタリアが前年比0.5ポイント、スペインが0.2ポイント上昇している。
ロシアなどのユーラシアは2019年、8721台を販売した。前年比は0.7%増と微増ながら、前年実績を上回った。また、日本は2019年、1万0626台を販売した。前年比は7.5%増と、プラスを維持している。
主力の欧州市場では、新型『208』の販売が好調だった。電動パワートレイン車では、『3008』、『508』、『508SW』に設定されるプラグインハイブリッド車(PHV)が、販売を伸ばしている。
メルセデスベンツ Vクラス 改良新型、キャンピングカーに最新モデル…欧州発表
メルセデスベンツは、ドイツで開催中の「2020 キャラバン、モーター&ツーリズム展」において、改良新型『Vクラス』(Mercedes-Benz V-Class)ベースのキャンピングカー、「マルコポーロ」の最新モデルを初公開した。
Vクラスのキャンピングカーは、日本市場にも「V220dマルコポーロ・ホライゾン」を2018年2月に導入済みだ。ポップアップルーフを備え、車中泊を楽しめる仕様とした。
方言も理解する音声アシスト「MBUX」搭載
マルコポーロの最新モデルには、MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・インターフェイス)が搭載される。直感的な操作コンセプトと、音声制御システムが特長だ。MBUXは、インフォテインメントや車両操作に関して、乗員の言葉による指示のほぼすべてを理解する。学習機能もあり、ドライバーと他の乗員を識別し、方言も理解する。
音声制御システムは、ステアリングホイールのボタンに触れるか、「ハイ、メルセデス」と発声することで起動する。高解像度の7インチまたは10.25インチタッチスクリーンディスプレイとセンターコンソールのタッチパッドは、VクラスのマルコポーロのMBUXの操作をサポートする。
MBUXには、予測機能が備わっており、システムはドライバーの次の行動を予測できる。たとえば、帰宅途中にドライバーが自宅に頻繁に電話をかけていれば、MBUXがディスプレイに電話番号を表示する。すべてのインフォテインメントや車両設定は、最大8つの個別のプロファイルに保存することも可能だ。
キャンピングカーの室内装備をスマホで操作可能
また、マルコポーロの最新モデルには、「MBAC」も採用される。MBACは、「メルセデス・ベンツ・アドバンスド・コントロール」の略だ。MBACを利用すると、マルコポーロの室内の装備を、スマートフォンを使って操作することが可能になる。
例えば、水タンクの残量のチェック、補助バッテリーの充電レベルの確認、冷蔵庫の温度の確認と設定、ヒーターの確認と設定、電動ポップアップルーフとサンルーフの開閉、サウンドシステムの制御、照明の制御などが、スマホ操作で行える。
各機能の制御と設定は、Bluetoothベースのスマートフォンアプリで行う。車載のMBUXタッチスクリーン、コックピットのタッチパッドでも操作できる。
改良新型Vクラスに準じて内外装を変更
マルコポーロの最新モデルでは、改良新型Vクラス同様、エクステリアがフロントマスクを中心に変更された。開口部を大きく取った新デザインのフロントバンパーを装着する。ヘッドライトは、最新のLED仕様になった。「AMGライン」バージョンでは、フロントグリルがダイヤモンドパターンとなる。テールランプにも最新のLEDテクノロジーを組み込んだ。4種類用意されるホイールのデザインも変更している。
インテリアは、ダッシュボードの丸い空調ダクトを、他のメルセデスベンツ車と同じタービンデザインに変更した。スイッチ類も変更を受けている。シートの素材も見直しており、ブラックやシルクベージュのルガーノレザー、ナッパレザーを使用した合計6種類のインテリアトリムが用意される。トリムパネルは仕様によって、ピアノラッカー、エボニーウッド、カーボンファイバー、ブラッシュドアルミとなる。
最新ディーゼルターボ+9速AT
欧州仕様には、新開発の「OM654」型ディーゼルエンジンを搭載する。直噴2.0リットル(排気量1951cc)直列4気筒ディーゼルターボエンジンは、高出力バージョンを積む。最大出力は239hp、最大トルクは51kgmを発生する。「オーバートルク」モードでは、最大トルクが54kgmに引き上げられる。
トランスミッションは、従来の7速から進化した9速AT「9G-トロニック」を組み合わせる。環境性能は最も優れる仕様で、複合モード燃費が16.4km/リットル、CO2排出量が160g/km。排出ガス性能は、ユーロ6を満たしている。
シボレー コルベット 新型、北米カーオブザイヤーに輝く…トヨタ スープラ を抑える
北米カーオブザイヤー主催団体は1月13日、「2020北米カーオブザイヤー」(2020 North American Car of the Year)を、シボレー『コルベット・スティングレイ』新型に授与すると発表した。
北米カーオブザイヤーは今年で27回目だ。米国とカナダ在住の約50名のジャーナリストが、過去1年間に北米で発売、またはデビューした新型車の中からベストな1台を選出する。
2020北米カーオブザイヤーの最終選考3車種は、以下の通り。
●シボレー・コルベット・スティングレイ
●ヒュンダイ・ソナタ
●トヨタ・スープラ
地元の米国メーカーのGMのシボレーブランドから、新型コルベット・スティングレイが、2020北米カーオブザイヤーに輝いた。同じくスポーツカーの新型トヨタ『スープラ』を抑えての受賞となった。
審査員のひとりは、「コルベットのミッドエンジン化は、シボレーのアイコン的マッスルカーにとって、大きなリスクだった。しかし、欧州のスーパーカーの3分の1の価格で、デザイン、インテリア、パフォーマンスに優れるミッドシップスポーツカーを開発した」と、評価している。
FCAジャパンが2020年度の展望を発表 取り扱い4ブランド合計で45モデルの限定車を導入予定
FCAジャパンは2020年1月14日、都内で記者会見を開催。同社代表取締役社長兼CEOのポンタス・ヘグストロム氏が登壇し、取り扱いブランドであるジープ、フィアット、アバルト、アルファ・ロメオの4ブランドにおける2019年の総括を行うとともに2020年への展望などを語った。
昨2019年の4ブランド合計の国内販売台数は2万4666台に達し、過去最高を更新。同記録の更新は4年連続となり、前年比で9.9%増加した。2009年時点での年間販売台数が8515台であった事実に照らし合わせると、ここ10年で販売数は約3倍に伸長したことになる。
ジープは2013年以来6年連続で販売台数を増やし、1万3360台が販売された。そのうち2018年に最新モデルが日本に導入された「ラングラー」は4873台を占め、売り上げをけん引。ジープは昨2019年実績で、FCAジャパンの総販売台数における54%を占めるブランドになった。新CIに基づいて行われているディーラー拠点の刷新も順調に推移しており、2020年1月現在、全80店舗中57店舗が新CIを導入済み。2020年中には拠点数を10店舗増の90店舗に増やし、そのうち75店舗を新CIに基づいたものとする計画であるという。
アバルトは「595/595C」シリーズの合計販売台数が2628台となり、こちらも過去最高を更新。アバルトブランド創立70周年を記念し、2019年11月9日に富士スピードウェイで行われたファン感謝イベント「ABARTH DAY」には、350台と600人の参加があったことも合わせて報告された。
アルファ・ロメオは、「ステルヴィオ」が695台販売され、導入初年度を上回る実績を確保。販売台数の半数はディーゼルエンジン搭載モデルが占めたという。
フィアットおよびアバルトは2020年中に取い扱い店舗を80店舗(2019年時点で78店舗)に拡大し、うち72店舗を新CI導入拠点(2019年時点で新CI導入済みは30店舗)に、アルファ・ロメオは取い扱い店舗を50店舗(同44店舗)に拡大し、うち43店舗を新CI導入拠点(同32店舗)にする計画も明らかにされた。
FCAジャパン代表取締役社長兼CEOのポンタス・ヘグストロム氏は、「2020年度は4ブランド合計で45モデルの限定車を導入予定。常にフレッシュなモデルを提供するとともに、ブランドと顧客をつなぐイベントや体験型の施策を実施し、今以上に各ブランドの存在感や顧客満足度を高めたい」と2020年の展望を述べた。
シボレー コルベット 新型、最新ジェット戦闘機にインスパイア…東京オートサロン2020
ゼネラルモーターズ・ジャパン(GMジャパン)は1月10日から幕張メッセで開幕した東京オートサロン2020にて全面改良したシボレー『コルベット』を日本初披露した。
日本に導入される新型コルベットは「2LT」と「3LT」を設定し、いずれも6.2リットルV8エンジンを搭載する。パフォーマンスエキゾーストやリアスポイラーなど、さらにパフォーマンスを追求したパッケージを標準装備し、これにより標準仕様のコルベットとしては歴代最速、0-60マイル/hには3秒もいらない速さを発生させる。
GMジャパンの若松格社長は同日、東京オートサロンのブースで開いた報道向け説明会で「昨年7月18日にアメリカで初公開された8世代めのコルベット。日本ではもちろん初公開、そしてアジアでも初公開になる。アメリカでは2月から販売店にデリバリーされるので、まだアメリカでも販売店に行っても見られない」と明かした。
また、新型コルベットについて若松格社長は「8世代めのコルベットは、初めてミッドシップエンジンレイアウトとなった。デザインはアメリカの最新のジェット戦闘機F35や、F1のレーシングカーにインスパイアされた、大胆かつ未来的なフォルムを特徴としている。プロポーションはミッドシップレイアウトによってこれまでのコルベットとは変わったが、ひとつひとつのデザインキーをみれば、それがコルベットであることがすぐにわかると思う」と解説した
デリバリー開始は2021年春頃を予定しているという。
アストンマーティンの「流儀」…東京オートサロン2020
アストンマーティンは東京オートサロンに『DBX』と『DBSスーパーレッジェーラヴォランテ』の2台を展示した。
2019年11月に発表されたばかりのDBX、広く大々的に一般公開される貴重な機会にもなっており、かなり注目となっている。「一度見てほしい」とアストンマーティンでは話す。
「写真ではどうもこの魅力をお伝えしきれないと思うのです。非常に凝ったディテールの処理、そして繊細なライン、同時に、他に類を見ない力強い造形を持っています」
「そして悪路走破性、ユーティリティ、ホスピタリティなど、多くの面でオリジナリティにに溢れた作り込みがなされたモデルであるということは、一度実車を見ていただかないとお判りいただけない部分かもしれません」
5mを超える全長のボディは堂々たるものながら、「流麗」「クーペのよう」といった声もギャラリーからは聞かれた。前席ドアの開閉一つを見ても、ボディパネルの境界部分で単に外側にせり出すだけではなく、ドアの前方が複雑にボディ内側に格納されるように開閉。巧妙なギミックではあるものの、都市部などで、決して、コンパクトとはいいがたいボディサイズのクルマの利便性を向上させることにも寄与している。
「このモデルは、すでにアストンマーティンに乗っているファンにとっての利便性の高い一台という需要と、今までアストンマーティンになじみのなかったユーザーにとって初めての一台という選択肢、両方の役割を持っています」
エンジンルームを見るとほかのアストンマーティンでもそうであったようにエンジンは手組み。担当した職人のネームプレートが貼られていた。伝統的でありながら初のSUV。まさに百聞は一見に如かず、だ。
ランボルギーニ世界販売が新記録、日本は24.9%増 2019年
ランボルギーニ(Lamborghini)は1月13日、2019年の世界新車販売の結果を発表した。総販売台数は新記録となる8205台。前年比は43%増と大きく伸び、9年連続で前年実績を上回った。
全販売台数8205台のうち、新型SUVの『ウルス』がほぼ5000台を占めた。前年実績に対して、およそ2.8倍と好調だ。ランボルギーニによると、5000台のウルスの販売実績は、ランボルギーニ全体の2018年の新車販売台数に匹敵するという。
また、V10エンジンを搭載する『ウラカン』シリーズ、V12エンジンを搭載する『アヴェンタドール』シリーズも、力強い販売実績を残したという。
市場別では、欧州、米国、アジア太平洋が好調だ。中でも、米国は引き続き、ランボルギーニの最量販市場となった。また、日本は2019年、678台を販売した。前年比は24.9%増と伸びている。
VW、自動運転の研究開発センターをシリコンバレーに開設へ…CES 2020
フォルクスワーゲン(Volkswagen)はCES 2020において、自動運転の研究開発センターを米国カリフォルニア州シリコンバレーのイノベーション&エンジニアリングセンターに開設すると発表した。
この自動運転の研究開発センターは、フォルクスワーゲンの子会社で、自動運転車を世界規模で開発している「フォルクスワーゲン・オートノミー」の施設となる。同センターでは2020年、システムエンジニアなど50~100人を雇用する予定だ。フォルクスワーゲン・オートノミーは、将来の自動運転技術の商業化を目標に、フォルクスワーゲングループが持つ技術のすべてを活用する。
フォルクスワーゲン・オートノミーは現在、ドイツ・ミュンヘンに本社を構えている。フォルクスワーゲングループは、自動運転車の最初の実用化が、商用車で可能になると想定している。フォルクスワーゲン・オートノミーは、自動運転タクシーや自動運転トラックなど、フォルクスワーゲン商用車に搭載する自動運転システムを開発していく。
BMW世界販売が過去最高、SUVが21%増と好調 2019年
BMWグループ(BMW Group)は、2019年の世界新車販売の結果を発表した。総販売台数は、過去最高の252万0307台。前年比は1.2%増と、9年連続で前年実績を上回った。
全販売台数252万0307台のうち、BMWブランドは新記録となる216万8516台だった。前年比は2%増と、引き続き前年実績超えを保つ。
グループ全体の2019年市場別実績は、中国が前年比13.1%増の72万3680台と、プラスを維持した。中国を含めたアジア全体でも、5.6%増の92万3999台を売り上げた。米国は1.8%増の36万0918台と、2年連続の前年超え。欧州は4年連続の100万台超えとなる108万1563台を売り上げたものの、前年比は1.5%減と2年連続のマイナスとなった。
2019年のBMWブランド実績では、SAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)が、95万8732台を販売し、前年比は21%増と2桁増を達成した。また、ラグジュアリーセグメントは、『8シリーズ』や『7シリーズ』、『X7』の効果で、66%増の10万5331台と伸びている。
BMW X1 に初のPHV、EVモードは後続57km…欧州発売へ
BMWは、『X1』(BMW X1)初のプラグインハイブリッド車(PHV)、「X1 xDrive25e」グレードを、欧州市場で発売すると発表した。
燃費52.6km/リットル
X1 xDrive25eは、改良新型X1をベースにしたPHVだ。フロントに積まれるのは、BMW「i」ブランドのPHVスポーツスポーツカー、『i8』用がベースの1.5リットル直列3気筒ガソリンターボエンジンで、最大出力125hp、最大トルク22.4kgmを引き出す。このエンジンは、6速「ステップトロニック」を介して、前輪を駆動する。
最大出力95hp、最大トルク16.8kgmを発生するモーターはリアアクスルに配置され、後輪を駆動する。エンジン駆動の前輪と合わせて、4WDとなる。PHVシステム全体で、220hpのパワーと39.3kgmのトルクを獲得した。動力性能は、0~100km/h加速が6.9秒、最高速は193km/hとなる。
二次電池(バッテリー)は、蓄電容量10kWhのリチウムイオンバッテリーだ。モーター単独でのEVモードの航続は、57kmの性能を備えている。この効果もあって、欧州複合モード燃費は52.6km/リットル、CO2排出量は43g/kmの優れた環境性能を実現している。
バッテリーの充電は、標準装備の充電ケーブルを使用して、家庭用ソケットで充電できる。この方法の場合、バッテリーは約5時間で完全に充電できる。「BMW i Wallbox」を使用すると、充電にかかる時間はおよそ3.2時間だ。充電ソケットは、左フェンダーのフラップの下に設けられる。
EVモードの最高速は135km/h
センターコンソールの「eDrive」ボタンを操作して、ドライブシステムの作動モードを変更できる。eDRIVEの標準設定の「AUTO」では、インテリジェントな駆動システムにより、あらゆる運転状況でエンジンとモーターを最適に連携させる。ナビゲーションデータは、PHVシステムの効率化にも利用され、燃費と運転の楽しさの両方を追求する。ナビゲーションガイダンスを有効にすると、予測的なエネルギーマネジメントが可能に。駆動システムを制御するために、ルートプロファイルも考慮される。eDriveの「MAX」モードでは、モーター駆動を最大限に利用して、EVモードで最高速135km/hを可能にする。
さらに、「SAVE BATTERY」モードも用意される。これにより、ドライバーは運転中、高電圧バッテリーの容量を維持、回復、増やすことができる。例えば、都市においてEVモードで走行する時に、バッテリー容量を節約できる。ドライビングエクスペリエンススイッチは、運転モードに関係なく使用できる。ドライバーは、「COMFORT」、「SPORT」、「ECO PRO」モードを切り替えることにより、駆動系やサスペンションの設定を変更できる。
専用の走行音で歩行車に車両の接近を知らせる
X1のPHVには、歩行者保護機能を標準装備する。EVモードで30km/h以下の速度で走行する際、電動モデル専用に設計された走行音が発生し、他の道路利用者に接近車両の存在を知らせる。
インテリアは、スマートフォンを使用して、「BMWコネクテッド」経由で、空調などを遠隔操作できる。トリム仕様は、「スポーツライン」、「xライン」、「Mスポーツ」を設定する。これらのパッケージに加えて、BMW X1のほぼすべてのオプションが選択できる。
荷室容量は、450リットルだ。リアシートは40:20:40の3分割式となっており、後席背もたれを折り畳めば、最大で1470リットルに拡大する。
BMW 3シリーズ に初のフルEV誕生へ…中国向けロングボディ採用、航続は440kmか
BMWが、主力モデル『3シリーズ』新型に設定するとみられるフルEVバージョンの開発車両をカメラが捉えた。
BMWは2023年までに25の電動モデルを設定することを計画しており、そのうちの1台が3シリーズになる。捉えた車両は、ヘッドライトにダミーが組み込まれるなど、フルカモフラージュされており、ディテールは不明だ。しかし、リアにエキゾーストシステムがないことや、フロントドアに「Electric Test Vehicle」(電気テスト車両)のステッカー、さらに右フロントフェンダーに充電ポートが備えられていることからもEVモデルであることは確実だろう。
フロントエンドには、同社初の電動クロスオーバーSUV『iX3』と非常に似た密閉されたグリルを装着、コーナーエアインテークは上下二分割されるなど、専用デザインが与えられそうだ。
3シリーズEVバージョンは、大型バッテリーを搭載できるよう、ホイールベースが4.3インチ(11cm)長い中国市場専用の「3シリーズ LWB(ロングホイールベース)」をベースとしている。これはEVバージョンが中国向けとなることを示唆している。但し、欧州でテストしていることから、他国での販売も考えられる。
3シリーズ LWBが「iX3」と同じ工場で製造されていることを考えれば、3シリーズEVがiX3と一部のコンポーネントを共有する可能性もありそうだ。EVユニットは、74kWhのバッテリーパックを装備、最高出力286ps、最大トルク400Nmを発揮するリア電動モーターを搭載し、WLTPテストサイクルでの航続距離は273マイル(440km)と予想される。
市販型のワールドプレミアは、最速で2020年、遅くとも1年以内には行われる可能性がありそうだ。
BMW M5 が大幅改良へ。現行モデルとどこが変わった!?
アウディTT風DRL装備! 最強「CS」は最大625ps発揮
BMWのミッドサイズ・セダン、「5シリーズ」のハードコアモデルとなる「M5セダン」改良新型をカメラが捉えた。
ニュルブルクリンクにある、BMWテスト施設に隣接するパーキングで捉えたプロトタイプは現行型と並べられており、その違いがよくわかる。
キドニーグリルは、「X7」や「7シリーズ」にならい大型化されており、異なる垂直スラットが装備されている。またヘッドライトは下部が水平に処理されグリル付近のディボット(えぐれた部分)を排除、スリムでスポーティなデザインに変更されており、アウディ「TT」やVW「ゴルフ」に似たLEDデイタイムランニングライトが見てとれる。
フロントバンパーには厳重にカモフラージュされているが、コーナーエアインテークがシンプルなデザインに再設計されている可能性が高い。
パワートレインは、キャリーオーバーされると予想され、4.4リットルV型8気筒ツインターボエンジンを搭載、最高出力600ps・最大トルク750Nmを発する。さらに高性能モデル「M5コンペティション」では、最高出力617psを発揮、0-100km/h加速3.3秒のパフォーマンスを持つ。
ハイライトは4.4リットルV型8気筒ツインターボエンジンを搭載、最高出力625ps・最大トルク750Nmを発揮する「M5 CS」の設定。現在、フラッグシップセダン「7シリーズ」にMの設定はなく、M5 CSがBMW史上最強のセダンとなることは間違いない。
BMWは、ベースモデル「5シリーズ」改良型を2020年中にデビューさせると予想されており、順次「M5」「M5 CS」と公開予定だ。
BMW 4シリーズ カブリオレ 次期型はソフトトップに!2020年後半デビューへ準備着々
BMWは、現在2ドアクーペ『4シリーズ』次期型を開発しているが、そのオープンモデルとなる『4シリーズ カブリオレ』市販型プロトタイプをカメラが捉えた。
キャリアカーでの輸送中をキャッチした最新プロトタイプは、C型LEDデイタイムランニングライトを備えるヘッドライトや、テールライト、円形ツインエキゾーストシステムなど市販型パーツが組み込まれているのが見てとれる。
キャビン内では、新デザインの3スポーク・ステアリングホイール、高精度ディスプレイ、その下にはワイドタイプの薄型レジスターを配置。そのほか、電子パーキングブレーキ・コントローラー、ルーフ開閉ボタンなども確認できる。
次期型最大の進化は、電動リトラクタブル・ハードトップだったルーフが、『Z4』同様のソフトトップへと変更される点だろう。またアーキテクチャには『3シリーズ』から流用される「CLAR」プラットフォームを採用、軽量化されラゲッジルームの改善、運転特性の向上が図られるはずだ。
パワーユニットは、最高出力255ps、最大トルク400Nmを発揮する新開発の2.0リットル直列4気筒ターボを筆頭に、最高出力382ps、最大トルク500Nを発揮する3.0リットル直列6気筒ターボエンジン、遅れてプラグインハイブリッドが設定される。また頂点には、3.0リットル直列6気筒ツインターボエンジンを搭載、最高出力510ps、最大トルク598Nmとも噂される『M4カブリオレ』の登場も期待されている。 4シリーズ カブリオレの世界デビューは、2020年後半が有力だ。
メルセデスベンツ CLA 新型、最も安全な小型ファミリーカーに選出…ユーロNCAP
ユーロNCAPは、2019年に衝突テストを行った55車種の中から、カテゴリー別に最も安全な車を選ぶ「Best of the Best of 2019」を発表した。新型メルセデスベンツ『CLA』が小型ファミリーカー部門において、最も安全な1台に選出されている。
ユーロNCAPの衝突テストは、前面オフセット64km/h、側面50km/h、ポール衝突32km/h、歩行者衝突40km/hで行う。ユーロNCAPの評価は、4項目に応じてポイントを配分する。最重要視される「成人乗員保護性能」に、ポイントの40%を配分。「子ども乗員保護性能」と「歩行者&自転車保護性能」、自動ブレーキなどの「安全支援装置」の3項目には、各20%を配分する。
さらに、ユーロNCAPは、前面フルラップ衝突テストを実施する。背の低い女性ドライバーと、後席に乗員を乗せた状態を想定し、テストを行う。緊急回避の自動ブレーキをはじめ、先進の安全装備も、評価基準となった。最新の制度では、自転車との衝突における安全性も評価される。
最高の5つ星を得るためには、「成人乗員保護性能」で80%以上、「子ども乗員保護性能」で75%以上、「歩行者&自転車保護性能」で60%以上、「安全支援装置」で50%以上のポイントを獲得するのが条件。4項目のひとつでも、基準のポイントを下回り、4つ星以下となった場合、総合評価で5つ星と認定されない。
新型メルセデスベンツCLAのテスト結果は、成人乗員保護性能が36.6点(96%)で、5つ星の条件を満たす。子ども乗員保護性能は44.8点(91%)で、5つ星の条件に適合した。歩行者&自転車保護性能は44.1点(91%)と、5つ星条件に見合う。安全支援装置は9.8点(75%)と、5つ星に必要な50%を上回った。
この結果、新型メルセデスベンツCLAはユーロNCAPの総合評価において、最高の5つ星と認定された。そして、「Best of the Best of 2019」では、全6カテゴリー中の小型ファミリーカー部門において、最も安全な1台に選出されている。
キーワードは「デザインの深化」 ホンダが「S660」をマイナーチェンジ
本田技研工業は2020年1月10日、軽規格のオープンスポーツカー「S660」をマイナーチェンジし、同日販売を開始した。
今回のマイナーチェンジでは、「デザインの深化」をコンセプトに内外装を変更した。
エクステリアでは、フロントピラーをボディーカラーと同色としたほか、新デザインのアルミホイールやフロントグリルを採用。上級グレードの「α」には新たにアクセサリーライトを装備した。また、ヘッドライトのサブリフレクターや、リアコンビネーションランプのインナーレンズの色も変更。ボディーカラーは国内初の新色「アクティブグリーン・パール」を含む、全7色としている。
一方インテリアでは、ステアリングホイールやシフトノブの表皮にアルカンターラを採用。αではシート表皮のアクセントを変更するとともに、新たにシートヒーターを装備した。
同時に、ホンダアクセスの手がけるコンプリーカー「モデューロX」にも改良を施しており、エクステリアではブラックスパッタリング仕上げのアルミホイールを採用したほか、ドアミラーカバーの色を「ナイトホークブラック・パール」に変更。インテリアでは専用スポーツレザーシートの意匠を変更するとともに、アルカンターラと本革巻きのコンビステアリングホイールを新採用。サイドブレーキカバーやシフトブーツの素材もアルカンターラとしている。
価格はαが232万1000円、「β」が203万1700円、モデューロXが304万2600円。